脱北問題の現実に迫るヒューマン映画『クロッシング』

【3月20日 Contentslink】脱北問題を真正面から扱った初めての映画『クロッシング』が、ついにベールを脱いだ。

　同作は、脱北した父親（チャ・インピョ：Cha In-Pyo）と、彼を追いかける息子（シン・ミョンチョル：Shin Myung-Chul）のすれ違いを描いたヒューマン大作として、4年という企画制作期間を経て、韓国、中国、モンゴルの3か国の極秘ロケで撮影された。

　18日午前11時、ソウル貞洞（チョンドン）の梨花（イファ）女子高の100周年記念館にて行なわれた制作報告会で、チャ・インピョは「ナイーブな脱北問題を扱った映画への出演について、政治的な意味があるのではないかとよく聞かれました。政界に進出する考えは全くありません」と強調した。

　また「初めは断りました。韓国や中国だけでなく、世界中どこへ行っても歓迎されない脱北者の現実は、たとえ映画化されたとしても、観客に受け入れてもらえないかもしれないと考えたからです。でも、脱北しようとする子どもたちのかわいそうな現実を伝えなくてはと思いました」と語った。

　演出を手がけたキム・テギュン（Kim Tae-Kyun）監督は「本作に対して、政治的な誤解を持つような人がないことを願っています。それより、人間の本質に迫る映画として見ていただきたい」と、公開を控えた心の内を語った。

　2002年に、在中スペイン大使館に逃げ込もうとした脱北者の事件をモチーフにした同作は、5月に公開される。(c)Contentslink

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http://www.afpbb.com/article/korean-entertainment/korean-movie/2367031/2755000